保安防災・安全衛生

クラサスケミカルは、「安全はすべてに優先する」の基本理念のもと、従業員、協力企業、コントラクターなどのパートナーを含めたすべての働く仲間の安全と健康を確保し、安心して働ける職場づくりを目指します。

保安管理の基本方針

クラサスケミカルグループは「明日のくらしを化学で支える」ために、「安全」と「コンプライアンス」を全てに優先し、保安管理を徹底することで、事故を予防し、地域社会と従業員の安全と健康を守り、事故災害ゼロを達成します。

  1. 保安管理を徹底し、安全最優先とします。
  2. 法令遵守を徹底します。
  3. 保安管理の継続的改善を常に行います。
  4. リスク管理、変更管理を徹底し、事故の予防を行います。
  5. 保安管理教育を徹底します。
  6. 高度な新規技術の導入に積極的に取り組みます。
  7. 地域や社会との共生に努めます。

労働安全衛生マネジメントシステム

労働安全衛生マネジメントシステムとは、あらゆる職場において、安全な労働環境を整えるための「仕組み」のことです。大分コンビナートは労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001を2009年1月に取得しています。

設備安全

過去の事故・トラブルや他社事例を解析して再発を防止する「創る安全」活動に取り組み、設備事故ゼロを目指しています。

高圧ガス保安法に基づく認定保安検査実施者認定

大分コンビナートは、高圧ガス保安法に基づく認定保安検査実施者として自主保安責務を果たし、2003年以来継続して経済産業大臣より認定を受けており、現在では4年間施設を停止することなく、自らが保安検査を行う資格を取得しています。この認定制度は、保安防災上重要な運転管理、設備管理、保安防災管理の各レベルが優良であると認められた事業者に、自らの設備の保安検査等を行う資格を認めるものです。2022年に定期修理を行い、問題なく連続運転を継続しております。現在は2026年の定期修理に向けて計画、準備を進めるとともに、稼働中の設備に対しての点検を行うことで安全運転を確保しております。

ドローンによる設備点検

コンビナート内の高所設備等の点検は、足場を組んでオペレーターが実施しますが、安全面のリスクがあります。近年のドローン技術の進化により、これら設備の点検を自動化できる可能性を見出しました。しかし、人の操作によるドローン撮影は、コストや時間がかかり、この課題を解決するため、2023 年12 月にドローン自動航行の実証実験を実施しました。事前に作成した3Dモデル上でドローンの飛行ルートおよび撮影箇所の設定を行い、実証実験では自動航行と自動撮影が可能であることを確認できました。今後は、ドローンを定期パトロールへ展開できるよう、現場指示計の指示値の読み込みや設備の錆検知などの課題解決に向けて、画像解析システムとの連携や運用方法・ルールの策定に取り組んでいきます。

  • ドローンで作成した3Dモデル ドローン自動航行の様子
  • ドローン自動航行ルート 自動航行ルート

第三者による保安力評価

2024年4月に大分コンビナートは、安全工学会の保安力向上センターによる「保安力評価(安全基盤および安全文化)」を受審しました。その結果、従来から取り組んでいるリスクアセスメントを含む保安管理に係る体制、計画の策定、実施、評価および継続的な改善活動の成果が認められ、「安全基盤」と「安全文化」それぞれの評価項目において、多くの指標で高い評価をいただき、前回評価時より大幅な改善を確認しました。その一方、いくつかの指標で見いだされた改善の機会に対しては、現在進めているさまざまな取り組みを推進し、さらなる保安レベルの向上を目指してまいります。

防災

万が一の「事故・災害」に備え、設備対策や訓練を万全なものにしています。

緊急時対応訓練

コンビナート地区における「事故・災害」を想定し、職場ごとの日常的な防災訓練に加え、大分石油化学コンビナート全体で総合防災訓練を行っています。総合防災訓練では、行政機関と連携した訓練も実施しています

最初期消火訓練

万が一、事故・災害が発生してしまった場合、早期の消火活動によって災害を鎮圧することが重要になります。この早期の消火活動の技能向上のため、(一財)海上災害防止センターによる最初期消火訓練を実施しました。この訓練は、火災に関する基礎知識を学習した後、立体的な構造物で発生した油火災を消火する実習を行うものです。消火実習では5人一組になり、炎による輻射熱から身を守りながら火点に接近し、消火器で消火する技能を学ぶことができました。

  • 最初期消火訓練風景 最初期消火訓練風景①
  • 最初期消火訓練風景 最初期消火訓練風景②

大容量泡放射システムの配置訓練と放水訓練

大分コンビナートにおいて、大容量泡放射システムの搬送・放水訓練を行いました。これは、2003年9月の北海道十勝沖地震に伴う浮き屋根式タンクの全面火災を教訓として配備を義務付けられたシステムの訓練です。大分コンビナートでは、「西中国・北部九州地区広域共同防災協議会」として、山口県周南市に共同で配備しています。当日午前中は、大型トラック5台で搬送された機材の配置訓練を行いました。午後からは、海へ向け実際に放水を行い、所定の能力が発揮されることを確認しました。訓練に於いては多くの人の連携が重要となりますが、一つ一つの手順を確認しながら、慎重に対応することにより事故や怪我も無く訓練を終了しました。今後も、このような実戦的な訓練を重ねることによりコンビナート防災力強化に向けた活動を推進していきます。

  • 機材の配置訓練の様子 機材の配置訓練の様子
  • 海面に向けた放水訓練の様子 海面に向けた放水訓練の様子①
  • 海面に向けた放水訓練の様子 海面に向けた放水訓練の様子②

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