気候変動への対応

当社は、持続可能な社会の実現に向けて、 温室効果ガスの削減や省エネルギー施策を推進しています。

カーボンニュートラルへの取り組み

当社はCO2排出量削減に真摯に取り組んでいきます。クラサスケミカル発足にあたって、CO2の排出量削減について新たに目標を設定し、CO2の排出量を「2035年に2020年比で30%削減」、さらに「2050年にネットゼロを達成すること」と掲げました。2035年までは省エネルギー施策を中心に取り組み、2050年ネットゼロに向けては革新的技術の社会実装を目指します。また個社単独ではなく異業種間の複数企業と連携することなど、ネットゼロに向けてはさまざまな可能性を検討していきます。ネットゼロ達成を目指すと同時に、バイオマス材やリサイクル材を原料とする低CO2排出製品やプラスチック製品の軽量化などによる環境配慮型の製品を創出していくこと、プラスチックの使用量削減などによる環境負荷の低減にも貢献してまいります。

ISCC PLUS認証の取得

2050年カーボンニュートラルの実現に貢献
~エチレンプラントの原料の一部をバイオマス原料化、カーボンニュートラルを推進~

クラサスケミカル大分コンビナートでは持続可能な製品の国際的認証制度の一つである ISCC PLUS*1認証を2023年7月に取得しました。今回のISCC PLUS認証取得により、バイオマス原料を一部使用する製品群・誘導品に対して、認証制度に基づくマスバランス(物質収支)方式*2によってバイオマス原料由来の持続可能特性を割り当て、販売することが可能となりました。 当社大分コンビナートでは、これまでエチレンプラントの原料として石油由来原料を使用しておりましたが、原料の一部をバイオマス原料に置き換えることを検討しており、2024年6月より一部原料にバイオマス原料の使用を開始しました。 この一連の取り組みは、持続可能な原料の社会での実用化、ひいては、カーボンニュートラルに向けた循環型社会形成につながるものです。 クラサスケミカル大分コンビナートは、ISCCの最新の規定に則り、ISCC PLUS要求事項に準拠することを約束し宣言します。

*1 ISCC PLUS認証…第三者機関であるISCC(International Sustainability and Carbon Certification 国際持続可能性カーボン認証)が展開し、バイオマスや再生由来原料や製品などについて持続可能性が保たれ、サプライチェーン全体で適切に管理されているかを担保する国際的な認証制度です。特に複雑な生産工程を持つサプライチェーンの、バイオマス化や再生由来原料使用を推進させるマスバランス方式の有効な認証制度として活用されています。

*2 マスバランス(物質収支)方式…バイオマスや再生由来原料といった持続可能原料と非持続可能な原料を混合して製品を製造した際に、投入した持続可能原料の割合に応じて、一つまたは複数の特定製品に対して持続可能特性を自由に割り当てるものです。当社は既存の製造プロセスを活用し、現在の品質や性能を維持しつつ持続可能原料の使用の促進に貢献できます。また、消費者にとっても環境に配慮した製品を購入することにより、持続可能な社会へ寄与できます。本方式は、化学業界で今後さらに普及する見通しです。

(ニュースリリース)大分コンビナートでのISCC PLUS認証の取得について

(ニュースリリース)石油化学製品ISCC PLUS認証の拡大およびトレーダー認証を取得

省エネルギーの取り組み

  • 温室効果ガスであるCO2の多くは化石燃料の使用時に発生します。当社のエネルギー源は化石燃料であることから、その使用量を削減することで、当社のCO2排出量削減を目指しています。合わせて、エネルギー効率を高める燃料使用量を削減できる設備への改造や、生産プロセスの見直しなどでも省エネルギーを推進しています。2022年の定期修理時にはエチレンプラント分解ガス圧縮系の設備改造を行い、圧縮機動力削減による省エネルギーを実施しました。さらなる省エネルギー、エネルギー原単位*の改善に向けて取り組んでいきます。

    * エネルギー原単位…製品を製造するときの使用エネルギー量を製品生産量で割ったもの。小さいほどエネルギー効率がよく、環境への負荷が小さくなる。

温室効果ガス排出抑制の取り組み

  • 当社は、原料である化石燃料の使用量を減らすことでCO2の排出量を削減する取り組みを続けています。また、温室効果の大きいフロンガスについても、フロン排出抑制法に基づき冷凍機や空調などフロン使用製品の定期点検を実施し、その排出を管理しています。

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