当社は多岐にわたる触媒技術を保有しています。また、環境負荷低減を指向した触媒開発に取り組んでいます。

触媒技術のレパートリー

当社では、以下に例示するような多岐にわたる触媒技術を保有しています。

エチレン + 酸素 → 酢酸*
エチレン + 酢酸 → 酢酸エチル*
エチレン + 酢酸 + 酸素 → 酢酸ビニル
エチレン + 酸素 → アセトアルデヒド
アセトアルデヒド → 1,3-ブチレングリコール
プロピレン + 酢酸 + 酸素 → 酢酸アリル
酢酸アリル + 水素 → 酢酸n-プロピル
アルカン類 → アルケン類
重合反応・共重合反応
脱水反応

*第6回GSC(Green Sustainable Chemistry)賞 経済産業大臣賞受賞(2007年)、第56回 日本化学会 化学技術賞(2008年)

触媒開発

これらの触媒技術の中でも、大分コンビナートが有する個性的な事業群であるアセチルチェーンに関連する触媒設計技術、触媒解析技術および触媒性能評価技術は当社の強みであり、これらの技術を駆使して高性能触媒の開発を進めています。また、触媒劣化メカニズムや反応解析に基づく運転技術の開発にも力を入れており、プラントにおける触媒の最高性能を追求しています。

当社は、環境負荷低減を指向した触媒開発を進めています。 例えば、大学と共同で開発した担持ヘテロポリ酸触媒を用いたエチレンと酢酸からの酢酸エチル製法は、副生物がほとんど発生しない省資源・省エネルギーに優れた環境にやさしい製造法です。この製造法の触媒技術や運転技術を突き詰めることにより、酢酸エチル製造法に必要なユーティリティ消費量を低減し、より環境にやさしい製造法への改善に取り組んでいます。 酢酸ビニルや酢酸アリルの製造では、目的生成物の収率を上げつつ、CO2副生量を低減する触媒開発に取り組み、2000年台と比較して、CO2副生量を4割以上削減することに成功しています。

担持ヘテロポリ酸触媒表面におけるエチレンと酢酸からの酢酸エチル合成 担持ヘテロポリ酸触媒表面におけるエチレンと酢酸からの酢酸エチル合成

酢酸エチル製造プラント(大分石油化学コンビナート内) 酢酸エチル製造プラント(大分石油化学コンビナート内)

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